これには身体(生物的)の問題と、こころ(心理的、社会的)の問題の両方が絡み合っています。
身体の問題では「トリガーポイント」と呼ばれる筋膜などに出来るしこりが原因です。いわゆる「筋痛」という事です。そして私たちの痛みの95%はこの筋痛で、残りの5%は「骨折」「ガン」「感染症」などによる痛みです。
この考え方は1983年にTravell博士(故ケネディー大統領の主治医)とSimons博士により「筋膜痛と機能障害-トリガーポイント・マニュアル」という書籍で発表されました。
要約しますと、筋や筋膜などに生じるしこり(トリガーポイント)が痛みをはじめとする、さまざまな症状を引き起こしているという内容です。そしてそれらの症状は筋筋膜性疼痛症候群(myofascial pain syndrome:MPS)と名付けられました。
筋筋膜性疼痛症候群を発表したDr.Janet G. Travellは故ジョン・F・ケネディ大統領の主治医であった。故ケネディー大統領は椎間板ヘルニアと診断をされて、ヘルニアに対する手術をしたが、症状が改善せず、続いて脊椎固定手術をして更に症状が悪化。その後、このDr.Janet G.が故ケネディー大統領をこの筋筋膜性疼痛症候群と診断、トリガーポイント注射などの治療を施して、症状が大幅に改善した事例がある。
『フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
目次
- 1.日本の痛み医療は遅れている!?
- 1-1 現代医学は痛みの原因のとらえ方を間違えています。
- 1-2 今までの「痛み常識」を疑ってみる
- 1-3 画像診断は役に立たない
- 1-4 構造的アプローチから機能的アプローチへ