トリガーポイントが生じやすい方、また治りにくい方は、毎日のホームエクササイズがとても大切です。6-4 治療法を参考にされながら、ご自宅でお続け下さい。
ホーム・エクササイズをされるにあたって、次の点に注意して下さい。
【注意すること】
①やり過ぎないこと
長年痛みで苦しんでいる方ほど、早く痛みから抜け出したい、痛みの無い身体に戻りたいと思われていますので、少しでも効果があると、「もっと長い時間行えば、もっと良くなるだろう」「もっと強めに行えば、もっと早く痛みが軽くなるだろう」とついつい頑張り過ぎてしまいがちです。
しかし筋肉を強化する場合もそうですが、適度な休憩を与えながら行う方がより効果的ですし、結果的には痛みを早く楽にする近道です。特にトリガーポイントが活性化しているときは、筋肉を最大の力で使用しないように心がける事が大切です。
②やり方のチェックが必要です。
ヨガ教室などで直接指導を受けていても、間違って覚えている事は往々にしてあります。まして、写真や文字だけで学習する場合には誤解がつきものです。
このサイトでもトリガーポイントの弛め方をいくつかご紹介しますが、やっていて「どうも気持ちが良くない」「さっぱり効果が感じられない」というような時は、もう一度読み直してみる事が必要です。
③ホーム・エクササイズ実施後の状況をチェックして下さい。
ホーム・エクササイズを行った後に、痛みが強まった感じや、痛みにあまり変化を感じない時は、まだまだトリガーポイントが活性化していますので、1週間は激しい運動や労働を控えて下さい。これには庭仕事や家具の移動、長時間のドライブなども含まれます。
そして無理をしないやさしいやり方で、1日1回は、現在の可動範囲全域まで動かすことが必要です。ある程度痛みがあっても、出来る範囲で動かす事が重要です。痛みの為にあまりに動きを制限したり、同じ姿勢を長く保つ事を避けて下さい。
④自分に合わない動きや治療法を把握して下さい。
トリガーポイントが活性化していて、刺激に対して過敏性があるような場合は、安静にしている時でも痛みが生じる場合がありますし、ほとんどどんな動作でも痛みが悪化する事があります。
でも一旦回復過程に入ってきますと、動き方によっては気持ちが良かったり、逆にこの動きは痛みを起きるという判別が出来るようになってきます。
⇒動作を行った後、数秒以上の痛みが生じる動きは、今後しばらくの間避けるようにします。
⇒やっているときに気持ち良く感じる動きや、運動後身体が軽くなった感じがある動きは今後も積極的に行います。
このように動きを識別して行くことで、トリガーポイントを活性化させる動きを減らして行きます。
トリガーポイントは、急な動きに刺激を受けて、活性化したり、痛みを発したりしますので自己治療運動も、日常生活でも出来るだけゆっくりした、スムーズな動作を行うようにしましょう。
⑤誰でもできるセルフケア
筋・筋膜の治療を通して得られた施術方法を、セルフケアに置き換えたエクササイズをお伝えしています。
目次
- 1.日本の痛み医療は遅れている!?
- 1-1 現代医学は痛みの原因のとらえ方を間違えています。
- 1-2 今までの「痛み常識」を疑ってみる
- 1-3 画像診断は役に立たない
- 1-4 構造的アプローチから機能的アプローチへ