トリガーポイントが起こすのは痛みだけではありません。
トリガーポイントが起こす様々な症状を「筋筋膜性疼痛症候群」と呼ばれています。「群」と言われるだけあって、「痛み」「こり」だけではなく、多岐にわたっています。
(トリガーポイントが起こす様々な症状)
- 痛み・凝り(頭痛、歯痛、腰痛、背部痛、胸部痛、腹部痛、四肢痛)
- しびれ感(ジンジンする、ピリピリするなど)
- 感覚の麻痺
- 感覚の異常(味覚、聴覚、触覚、視覚など)
- 痛覚過敏
- 平衡障害、めまい、耳鳴り
- 足腰の冷え、手先足先の冷え
- 発汗異常(汗をかきやすい、かきにくい)
- 筋力低下
- 関節の可動域制限
- 皮膚の異常(湿疹、シミ、ツッパリ、脱毛、ピーンと張った皮膚)
- 爪の異常(割れやすい、硬化、肥厚)
- 静脈瘤、むくみ
- 不定愁訴(自律神経失調症状)
- 全身性の疲労、眼精疲労、睡眠障害
- 気分の落ち込み、感情の乱れ
このようにトリガーポイントは様々な症状を引き起こしますが、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の事を知らないで診察をしますと、別の疾患として診断されてしまう事になってしまいます。
故ケネディ大統領の主治医だったDr.Janet G. Travellらはその著書「筋膜痛と機能障害-トリガーポイント・マニュアル」でも、筋筋膜性疼痛症候群(MPS)が誤診されている例をたびたび述べています。
筋筋膜性疼痛症候群が別の病気に誤診されている可能性がある疾患
- 狭心症⇒斜角筋、大胸筋などのトリガーポイント
- 不整脈⇒右の大胸筋のトリガーポイント
- 虫垂炎⇒小腰筋のトリガーポイント
- 頻尿・尿意切迫・残尿感⇒下腹部 諸筋のトリガーポイント
- 耳鳴り⇒咬筋のトリガーポイント
- 難聴⇒胸鎖乳突筋のトリガーポイント
目次
- 1.日本の痛み医療は遅れている!?
- 1-1 現代医学は痛みの原因のとらえ方を間違えています。
- 1-2 今までの「痛み常識」を疑ってみる
- 1-3 画像診断は役に立たない
- 1-4 構造的アプローチから機能的アプローチへ