監修・協力:release studio からだすこやか
脚にはすべての筋膜ラインが直接的・間接的につながっている
上のイラスト見て頂くと、体の前や後、そして側方を走行する筋膜ラインはすべて「脚」を通っている事が分かります。
多くの方が足首の捻挫や、脚の打撲は何度か経験されているでしょう。場合によっては骨折に至るようなケガをされた方もおられるでしょう。
そうした脚の障害は時間の経過と共に治り、走ったり跳んだりすることも出来る様になりますが、冷たい雨が降るような日とか、脚を酷使したときに、いつも同じ場所が疲れやすく痛んだりします。
そのような時に「やっぱり影響が残ってるな~」と思います。
幼少時の捻挫やケガの影響は何十年経っても残っています。
走ったり跳んだりできるのは、障害が残っている部位をできるだけ使わないような動きを脳が学習しているためです。しかし、どこかが「使われない」ということは、どこかが「過剰に使われる」という事の裏返しです。
そのため、疲れが溜まったり、ストレスが続いて身体の快復力が落ちたような時に、腰痛や膝の痛みなどになって現れます。
足首の捻挫が起こす偏頭痛
40代男性の症例です。
孫悟空の頭の輪で締め付けられるような痛みが、月に数回起きて、その時は仕事はおろか日常生活も出来ないという方が相談に来られました。
足首から下腿にかけてあまりに硬いので幼少時からのケガを聴いていますと、小学生の頃にひどい捻挫をした経験があるということでした。
側頭部を触診しますと、硬く肥厚している状態です。
また、首や脇腹も硬く動きがありません。
ところが、足首から下腿を押圧すると、側頭部や首が弛んで来ます。
脚の調整をお伝えしたところ、その後、生活に影響しない程度まで痛みが減ったそうです。
脚の浅筋膜を調整する
下腿の調整
・長座の姿勢から片膝を立て、両手で下腿を掴みます。
・左に捻って足先を動かした時と、右に捻って足先を動かした時に動きやすさや気持ちよさをチェックします。
・動きやすかったり気持ち良かった方に捻ったまま、上半身を「前後屈」「左右側屈」「左右回旋」の三つの動きをします。
・次に足先で床をトントンと叩きます。
・さらに踵を上げて床をトントンと叩きます。
大腿部の調整
・長座の姿勢から片膝を立て、両手で大腿部を掴みます。
・左に捻って足先を動かした時と、右に捻って足先を動かした時に動きやすさや気持ちよさをチェックします。
・動きやすかったり気持ち良かった方に捻ったまま、上半身を「前後屈」「左右側屈」「左右回旋」の三つの動きをします。
・次に足先で床をトントンと叩きます。
・さらに踵を上げて床をトントンと叩きます。