トリガーポイント研究所に相談に来られる方が一様に述べられる感想は「丁寧に話を聴いてもらった。これまでモヤモヤしていたことが何だかスッキリしました」ということです。痛みや不定愁訴で長年苦しんで来られた方は、多くの経験を持っておられます。長年苦しんだ上に当研究所に相談に来られるのですから、当然まだ治っておられないわけです。ですから、このつらい経験をわかって欲しい、治る為にはこれまでの経緯を聴いて欲しいという思いでいっぱいです。
ところが、医療機関は「三分間診療」という言葉が言い表しているように、保険診療の関係から、丁寧に話を聴く体制にありません。また、代替医療にしても、決まった時間の中で対応することが多く、「話を聴くよりも治療」という姿勢のところが多いようです。
プラシーボ効果という言葉をご存知でしょうか?プラシーボとは偽薬の事です。効かないはずの薬を飲んでも一定の高い割合で効果が見られたり、逆に薬理効果が無いはずなのに副作用が出たりします。これは私たちが「期待感」や「苦手意識」という心の作用で、良くなったり悪化してしまう事を意味しています。
プラシーボ効果については⇒https://trigger110.net/cause/psychology
痛みが続き治る気配がなければ、痛みを悔やむようになりますし、それ自体が心理的ストレスとなり、痛みを増加させたり、悪循環させるようになります。痛みや不定愁訴で苦しんでおられる方のお話しを親身に聴いてあげるだけでも、その方の心が解放され痛みやつらさも楽になります。
慢性痛患者の心理的変遷⇒https://trigger110.net/archives/923
「話を聴く」ということは、これまでの出来事を聴くことが目的ではありません。その方の「気持ち」を聴く事が大切です。 話し下手の方は、話が回りくどかったり、細かいところまで話さないと気が済まない方もおられます。その時に「いつ、どこで、だれが、どうした」を聴くのではなく、「その時にどんな気持ちになっての?」という事を聴いてあげるのです。気持ちを聴いてもらうことによってカタルシスが生じます。
コンテンツ作成・責任者:佐藤恒士(さとうつねし)

整体治療歴約30年。
トリガーポイント療法を基盤に臨床経験を重ね、トリガーポイント研究所を設立。筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の普及と後進育成に取り組む。
現在は、痛みを「生体防御反応」として捉える新たな理論「身体構造ネットワーク調整学(Safety-Based Body Network Regulation)」を提唱。
構造・神経・状況の入力と防御バイアス、そして脳の安全性評価という視点から、痛み・筋緊張・運動制限を統合的に再定義し、臨床・セルフケア・教育体系の構築を進めている。

