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椎間板変性と痛みについて ②

先日「椎間板変性と痛みについて」書かれた
江原鍼灸接骨院院長 江原吉昭先生のブログを紹介しましたが、
今回は、チェコの医師カレル・ルイ氏の著書からご紹介します。

 ・椎間板変性と痛みについて⇒
 ・江原鍼灸接骨院⇒

カレル・ルイ著 「徒手医学のリハビリテーション」 より引用

「形態学的側面」

変性は老化と共に増加するが、腰痛に関して言えば、
40代から60代に最も多く起こり、高齢者ではむしろ少なくなる。

完全な健康体の人に変性が顕著に見られる場合もあるかと思えば、
変性と深刻な痛みの両方がある患者が、痛みだけは完全に消えるが、
変性の方は加齢と共に増加し続ける。

また反対に、変性が全くない若い患者に、
ひどい痛みの症状がみられる事がある。

さらに重要なのは、変性として知られているものの意味が、
かなり曖昧に思われる事である。

四肢の関節には、股関節症や膝関節症といった、
誰もがその臨床的な重要性を疑わない破壊的な病変が起こるが、
その一方で不可避的な「すり切れ(wearand tear)」と呼ばれるような変化や、
また側弯症や過度運動性のような代償性の過程や順応といったものも起こる。

脊椎すべり症の場合、大きな骨棘が整形外科的手術よりも
脊柱の安定化効果をもたらすことがある。
また、外傷によって生じた変化は
変性と呼ばれるものに非常に似ている事がある。

 従って我々は変性の個々のケースについて、
その変化が臨床的に有意なものであるか否かを慎重に考察するべきである。
X旋写真に変性がみられると言うだけで臨床的な結論にいたるのは軽率である。

(中略)

腰痛やその関連疾患に関係していることが多い形態学的変化を再確認してみると
こうした変化は、私たちが目にする大多数の患者の訴えを説明していないのは容易にわかる。

このことはまた、このタイプの患者が「突発性腰痛」
あるいは「異常を伴わない痛み」
さらには「診断のつかない痛み」(非特異的腰痛:Jayson,1970)と
あいまいに表現される理由でもある。

しかし、こうしたタイプの患者の数の大きさを考えれば
このような状態が続くことは臨床医学の信頼性にとって由々しき事態である

以上 引用終了(下線は佐藤)

構造的な変性は加齢と共に増加しますので、中年以降の方が痛みで医療機関を受診すれば
何らかの異常は見つかります。

しかし、見つかった構造的な異常が、「痛み」とは関連性がない場合も多く
的外れな治療が続くことになります。

カレル・ルイ氏の指摘をわれわれは重く受けとめなければならないと思います。

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2010年12月17日

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