トリガーポイントが起こす症状として、腰痛や肩こりなどの痛みやこわばりはよく知られていますが、トリガーポイントはさまざまな不定愁訴も起こします。
代表的なものを挙げます。下表をご覧下さい。
この他にも、立毛現象、焼けるような感覚などさまざまな違和感も生じさせます。
筋の持続的収縮電位が影響している!?
では、なぜトリガーポイントはこのような不定愁訴を引き起こすのでしょうか。
一つの仮説として「筋の持続的収縮電位の影響」が考えられます。
筋肉が収縮している時、筋の活動電位が発生しそれを筋電図として体表で計測する事ができます。
心電図も心臓の活動電位差を体表で計測しています。
体表で計測できるということは、体内での筋の活動電位が体表まで届いている事になります。
トリガーポイントが形成されているところは、筋が持続的に収縮していますので、当然、活動電位が発生しています。つまり、トリガーポイントが形成されている部位の活動電位は周囲に何らかの影響を与えていると考えられます。
神経の伝達も活動電位差によって行われていることから、トリガーポイントが形成されている部位での活動電位は、神経の伝達に何らかの影響を与えている可能性があります。
上図のようにトリガーポイントの収縮活動電位が「知覚神経」に影響を与えた場合、シビレ感やピリピリ感などの感覚の異常を来し、運動神経に影響が出た場合は、異常な緊張や筋力低下が起き、自律神経系に影響が出た場合に、さまざまな自律神経症状が現れていると考えると、トリガーポイントが引き起こす様々な症状が理解しやすくなります。
コンテンツ作成・責任者:佐藤恒士(さとうつねし)
整体治療歴約25年。自力整体法、長谷川淳史先生のTMSメソッド、石川県小松市の整形外科医、加茂淳先生からトリガーポイント療法等を学び、現在は、トリガーポイント理論を多くの方に広める為にトリガーポイント研究所を設立し筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の啓蒙活動と後進の育成に力を注いでいます。詳細はこちらを参照ください。