トリガーポイントとは?腰痛・肩こり・関節痛などの痛みの原因です。

トリガーポイント研究所

相反抑制を利用した簡単運動療法

指圧、マッサージ、整体などのサイトを見ますと、「ほぐす」「弛める」「伸ばす」などの言葉が多く見られます。
つまり硬くなったり、緊張している所が痛みやコリの原因なので、そこを「ほぐし」「弛め」「伸ばす」ことで症状を緩和しようということです。

確かに、自分で指圧したり、ストレッチングしたりしても、改善しないばかりか、かえって症状が増幅するようなこともあり、そのような時に施術の専門家に「ほぐしたり」「弛めたり」して頂くと、とても軽くなることは多くの方が経験されている事でしょう。

しかしながら、一旦は軽くなってもすぐにコリを感じたり、痛みを感じるようになる場合があることも、多くの方が経験されていると思います。

そこでコリや痛みがなぜ生じるのかを掘り下げる必要があります。

コリや痛みが生じる元となるトリガーポイントが生じる三つの大きな要因があります。

①異常な運動パターン
②ケガ
③内臓機能低

この三つの要因の中で最も大きな影響を与えているのが「異常な運動パターン」です。

個人個人によって身体の使い方は様々で、とても個性的ですが、共通して抑制(弱化)傾向にある筋と、過活動傾向にある筋があり、そのことによって運動パターンに変化が生じ、それが許容範囲を逸脱してくると、トリガーポイントが形成され、コリや痛みをひき起こすようになります。

上記の表のように、過活動傾向にある筋群と、抑制傾向にある筋群は拮抗関係にある事が多いので、これは筋の反射機能である「相反抑制」が関与しています。

「相反抑制」というのは、例えば腕を曲げる際には、主動筋となる上腕二頭筋に筋の収縮が生じると、拮抗筋である上腕三頭筋に抑制の信号が入り、「腕を曲げる」という作業がスムーズに行われる為の反射システムです。

この過活動傾向にある筋のために、抑制傾向にある筋はさらに抑制され弱化してしまい、それを受けて過活動傾向の筋はますます過活動傾向になるという悪循環が生じます。

過活動傾向になっている筋を、指圧やストレッチングなどで弛めると、一旦は楽になりますが、弱化している筋は抑制されたままですので、また過活動傾向筋群は過活動となって行きます。

従って、トリガーポイントを解消し、コリや痛みを改善するには、抑制されて弱化している筋の出力をアップさせなくてはなりません。

相反抑制を活用した簡単運動療法

【肩こり】

肩こりの筋肉である僧帽筋は上部繊維が過活動傾向にあり、下部繊維が弱化傾向にあります。
従って、肩こりを解消するには、僧帽筋下部繊維の出力を引き出す運動療法を行います。

【胸部の張り・痛み】

胸部にあります大胸筋・小胸筋は過活動になりがちで、その拮抗筋の菱形筋は抑制傾向になりがちです。
そのため、胸部の張り、硬さ、痛みがあるような場合には、菱形筋を使うことで出力がアップし、胸部が弛みます。

【前屈で痛む腰痛】

腰痛にもいろんなタイプがあり、前屈で痛む場合もあれば、後屈で痛む場合もあります。
また前屈で痛む場合でも、関与している筋・筋膜が異なります。

前屈=股関節屈曲には、下のように多くの筋が関わっています。
①大腰筋
②腸骨筋
③大腿直筋
④縫工筋
⑤大腿筋膜張筋
⑥中臀筋
⑦股関節内転筋群

今回は内転筋が関与している腰痛の運動療法をご紹介致します。

先ほどの「過活動傾向・抑制傾向」の表を再度ご覧下さい。
股関節内転筋群は「過活動傾向」になりやすく、トリガーポイントが発生しやすい筋群です。

その為、前屈をしたときに、その動きに伴う収縮信号に反応して内転筋群が痙攣を起こし、その痛みを「関連痛」として腰部や臀部で感じます。

この内転筋群に拮抗する筋群は「外転筋群」です。
側臥位や、立位で脚を外転させる運動をして頂き、外転筋群の出力を促すと、内転筋群の過活動が低減し、腰痛が改善します。

POINT

①日常的に抑制されている筋群は、脳がその運動パターンを認識していませんので、出力をさせようとしてもどうしたらよいのか分からない感じになります。
そこで、出力させたい筋群に触れて、その部位を動かすように患者さんに伝えるなどして、脳が認識できるような工夫が必要です。

②出力できていない筋群は他の筋群で代償している事も多いので、対象とする筋に触れたり、言葉で誘導するなどして、対象とする筋に力が入るように促すことが大切です。

コンテンツ作成・責任者:佐藤恒士(さとうつねし)


整体治療歴約25年。自力整体法、長谷川淳史先生のTMSメソッド、石川県小松市の整形外科医、加茂淳先生からトリガーポイント療法等を学び、現在は、トリガーポイント理論を多くの方に広める為にトリガーポイント研究所を設立し筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の啓蒙活動と後進の育成に力を注いでいます。詳細はこちらを参照ください。

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