痛み治療には筋筋膜性疼痛症候群及びトリガーポイントの視点が欠かせず、トリガーポイントへのアプローチで痛みや不定愁訴の改善が見られます。
しかしトリガーポイントにアプローチしても症状が改善しない場合や、一旦改善してもすぐに再発することがあります。そのような体験を繰り返す内に、トリガーポイントが生じるようになった原因を見つけ、それにアプローチする事が必要である事が分かってきます。
そして、その原因を見つける為のキーワードが「反射」です。
「反射」とは刺激に対して無意識下で行われる反応のことで、生体を維持するために必要かつ重要なシステムです。
代表的な例として逃避反射(屈曲反射)が挙げられます。
逃避反射の機序は次の通りです
1,感覚受容器(皮膚、筋、関節、腱など)
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2,求心性神経
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3,脊髄内介在神経
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4,遠心性神経
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5,効果器(筋肉)
つまり、皮膚や関節、筋などの感覚受容器が何らかの刺激を感知すると、求心性神経を通じて反射が生じるということです。そしてその反射は遠心性神経を介して筋肉に伝えられると共に、その筋肉の状態の変化によって他の感覚受容器に刺激が加わる事になり、各感覚受容器が互いに影響し合う事となり、それが自己回復を妨げるようになると考えられます。
従って、各感覚受容器からの反射が低減するアプローチをすることで、自己回復ができるようになります。
コンテンツ作成・責任者:佐藤恒士(さとうつねし)
整体治療歴約25年。自力整体法、長谷川淳史先生のTMSメソッド、石川県小松市の整形外科医、加茂淳先生からトリガーポイント療法等を学び、現在は、トリガーポイント理論を多くの方に広める為にトリガーポイント研究所を設立し筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の啓蒙活動と後進の育成に力を注いでいます。詳細はこちらを参照ください。