先日背部の痛みについて書きましたが
腸腰筋のトリガーポイントも背部痛を作る筋として重要です。
(図はMyofaciai Pain and Dysfunction The Trigger Point Manualより引用)
Ingberは腰椎椎間板異常で椎弓切除術を施したにも関わらず、
持続的な背部痛を訴える患者の腸腰筋にトリガーポイント・ブロック注射を行い、
伸展訓練を行った所、症状が緩和したと報告しています。
(Arch phys Rehabil 70:382-386.1989)
腸腰筋は起立すると痛みが増大し、
横臥時は軽くなる傾向がありますので
そのような状況があるかどうか、
背部痛の診断の時に問診する必要があります。
その他、大腿部前部へも痛みを放散することがありますし
椅子に深く座った状態からの立ち上がる時に
痛みを感じる事があります。
背中の痛みなので、どうしても背部の筋に目が行きがちですが
かなりの割合で腹直筋や腸腰筋の
トリガーポイントが起こしている症例に出会います。
コンテンツ作成・責任者:佐藤恒士(さとうつねし)
整体治療歴約25年。自力整体法、長谷川淳史先生のTMSメソッド、石川県小松市の整形外科医、加茂淳先生からトリガーポイント療法等を学び、現在は、トリガーポイント理論を多くの方に広める為にトリガーポイント研究所を設立し筋筋膜性疼痛症候群(MPS)の啓蒙活動と後進の育成に力を注いでいます。詳細はこちらを参照ください。