トリガーポイント研究所に寄せられたご質問の中から多かったものと、楽しいご質問をご紹介します。
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Q&A:よくある質問
トリガーポイントは日本語?英語?意味は?
トリガーポイントは英語です。トリガーは引きがねの事で、ピストルの引き金を引くと遠くまで玉が飛び出すように、トリガーポイントを刺激すると遠隔部まで痛みを放散します。トリガーポイントは「痛みを遠くまで放散するポイント」という意味です。
左図は「ヒラメ筋」に出来たトリガーポイント(×印)が頬に痛みを感じさせる事を示した図です。
頬や顎で痛みを感じますので、そこを指圧したり湿布を貼ったりしますが、原因は「ヒラメ筋」にありますので、痛みは改善しません。
しかし、ヒラメ筋のトリガーポイントを見つけ出し、指圧を加えたり、マッサージをしたりすると、頬や顎の痛みが改善します。
<症例>
40代男性:ある日食事中に顎がガクッとなり、それ以来顎が痛くて噛めなくなりました。
この方はお仕事で足首を酷使していたため、ヒラメ筋に過負荷がかかり、トリガーポイントが生じていました。
ヒラメ筋への治療で顎の痛みが解消しました。
痛いところがトリガーポイントですか?
トリガーポイントは痛みだけでなく、「ジンジンする」「ビリビリする」などの感覚の異常、鳥肌が立つなどの自律神経失調症状も起こします。また、トリガーポイントは「関連痛」という現象があり、痛みを感じているところには原因となっているトリガーポイントが存在しないケースも多くみられます。
そこで、痛みを感じている所にトリガーポイントがあるのかどうかを確認する事が、痛みを改善する為の第一歩となります。
「痛み方には3つのパターンがある」を参照してチェックされて下さい。
トリガーポイントの治療を行っている医療機関はありますか?
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)が起こすさまざまな症状を研究している方々の組織(MPS研究会)があります。MPS研究会のサイトでは、研究会に所属されている医療機関が紹介されています。
トリガーポイントの治療を行っている代替医療の施術所を教えて下さい。
トリガーポイント研究所では、各地で「トリガーポイント講座」を開催して、歯科医、柔道整復師、理学療法士、整体師、オステオパス、カイロプラクターなど、痛み治療に関わっている方々の指導を行っています。その中で「アドバンス講座」を修了された方をご紹介しています。
「医療機関・施術所情報」を参照下さい。
痛みを改善する為のセルフケアを指導している所を教えて下さい。
トリガーポイント研究所では、痛みや不定愁訴を改善する為のエクササイズ「メディカル・ヨガ」を考案し、各地で体験教室を開催したり、メディカル・ヨガ教室を指導するインストラクターの育成に努めています。お近くのメディカル・ヨガ教室で体験されて下さい。
「メディカル・ヨガ教室」を参照下さい。
トリガーポイント治療を受けた患者さんの情報はありますか?
- 「筋筋膜性疼痛症候群(MPS)患者ネットワーク」(加茂淳先生のトリガーポイント治療を受けた経験からMPSに関するサイトを作られています)
- 「疼痛体験記」(トリガーポイント研究所に寄せられた体験記です)
トリガーポイントは、どこにあるのですか?
筋膜があるところはどこにでも生じますし、靱帯、骨膜、皮膚などにも生じます。
トリガーポイントは、見えますか?
はい、筋電図によって客観的に確認されていますし、超音波画像診断ではトリガーポイントの局部的なひきつりを、生検では筋硬結や丸くなった大きな筋線維を確認することもできます。
トリガーポイントは、頭にもありますか?
頭は骨と皮のように思えますが、眉を動かそうとすると髪が動くように実は頭も筋肉で覆われています。後頭部や側頭部の筋肉は頭痛の原因になりやすいところです。
日本人だけですか?外国人にはないのですか?
トリガーポイントは誰にでも出来ます。よく外国人には「肩こり」がない等と言いますがそんなことはなく外国の方も肩こりや腰痛で悩んでいます。
動物にもあるのですか?
動物にもあります。犬の理学療法にトリガーポイントセラピーが取り入れられています。
参考サイトhttp://www.dognews.com.au/MichelleMonk/Michelle_Monk_physio.htm
お医者さんにみてもらえば、わかりますか?
現在の日本の医学ではトリガーポイントについて教えている所はほとんどありませんので、トリガーポイントについてご存じない医療関係者がほとんどです。また、痛みの原因となっているトリガーポイントを探し出すには、視診、動診、触診が必要で、豊富な経験が必要です。
トリガーポイントがあったら、どうしたらいいですか?
身体の中にはあちこちにトリガーポイントがありますが、押すといつも感じているのと同じような痛みを感じたり、押していると動作痛が消えてしまうような所が重要なトリガーポイントです。
見つけ方や治療法については下記のページをご覧下さい。
トリガーポイントの見つけ方⇒「痛み方には3つのパターンがある」
トリガーポイントの治療法⇒「治療法」
トリガーポイントがわかったら、痛みが必ずなくなるんですか?
痛みはとても複雑で、トリガーポイントを除去したからと言って痛みが完全に無くならない場合もあります。
まず、一つの痛みに多くの筋肉が関与している場合があります。この時は一つのトリガーポイントを除去しても痛みは軽くなっても残ります。次に神経の可塑性の問題です。可塑性とは粘土のように外からの力が加わると、凹んでしまい元に戻らなくなってしまうという性質です。神経には可塑性があると言われ、痛む原因がなくなっても神経が痛み続けるという事があるようです。
再発とか、あるんですか?
再発します。しかし予防はできます。
トリガーポイントは活性化しているときに、痛みを感じさせるのですが、トリガーポイント治療によって不活性化をさせても、痛みはなくなりますが潜在化しています。その為、冷える、酷使する、ストレスを受けるなどの要因でまた活性化します。従って、再発しやすい方は、温める、酷使を避けるなどの日常のケアが大切になります。
原因不明の痛みは、全部トリガーポイント治療でなくなりますか?
痛みの原因としてトリガーポイントは最も多く見られる重要な問題ですが、トリガーポイント以外にも痛みの原因があります。
①ガン ②骨折 ③感染症 ④脳の誤作動
です。
①~③はお分かりになるかと思いますが④の「脳の誤作動」は分かりにくいですね。「脳の誤作動」で代表的なものが『幻肢痛』です。交通事故や労働災害などで失った手足が痛むという現象です。つまりなくなってしまって、痛むはずがない所が痛むという不思議な現象です。
遺伝するものですか?
トリガーポイント自体の遺伝性については確認されていないと思いますが、私自身はトリガーポイントが発生し易い体質、治りにくい体質は遺伝性があるように感じています。
他人に感染するのですか?
感染性はありません。
しかし敏感な方は、他人のトリガーポイントの緊張や弛緩を感じる事があります。心電図や脳波測定は、体内の信号を外側からとらえているのですが、それと同様に、トリガーポイントの強い緊張は体外にも信号を出しているので、敏感な方はそれを感じてしまうようです。トリガーポイントが弛むときに副交感神経反射が起こり、お腹が鳴る事がよくありますが、一緒について来られたご家族のお腹が鳴る現象もよく見られます。