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トリガーポイント研究所

八月二十四日 「冤罪無きは僥倖なり」

白河先生の「字統」で面白いものを見つけた。幸福の「幸」の字源は、罪人を拘束する「手錠・手鎖」という。「幸」の甲骨文字は、手枷(てかせ)の形を描いた象形文字という。「幸福」のイメージとは全く逆ではないか。どうしてだろう。

字統によれば、罪人を執(とら)えることを「執」といい報復刑を加えることを「報」という。
因(ちなみ)に報(ホウ=むくいる・こたえる・しらせる・まつり)は幸+艮の会意文字。幸は手枷、艮は人を上から抑えて服従させる意。手枷を加えて圧服するのは刑罰に服させることであり、報復的な処罰であるから「報いる」意となる。とある。

また、艮は卩(セツ)+又(手)の会意文字。卩は人の跪坐(キザ=ひざまづく)する形である。大昔は為政者や権力者の恣意により庶民は冤罪を被せられ、故なき処罰に処せられることがしばしばあった。
従って生涯そのような目に合わずに済むことは、稀に見る幸せと言うべきことであった。そのような数少ない稀な境遇(僥倖=ギョウコウ)を表わす方法として、逆説的に手枷を描いたものらしい。後に「幸」が広く幸せ一般を表わすようになり、本来の稀な幸せを表わす字として「倖」が創られたという。

法治国家と言われる現代でも、時として冤罪に服する人が、無実を訴え、服役後名誉回復されることを耳にする。人が人を処罰することの難しさを改めて感じるとともに、表彰など一度も受けずとも、無事に人生を全うすることは、我々庶民にとっては幸せであることを感じる。