トリガーポイント研究所
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「連日のノーベル賞受賞」

昨夜のテレビで北里大学特別栄誉教授の大村智(さとし)氏がノーベル医学生理学を受賞したことが伝えられた。土壌中の微生物が作り出す科学物質から寄生虫に著しく効き目のある医薬品を発見した功績が評価されてのことと言う。

今朝の毎日新聞では、一面の特大記事のほか、解説や人物評など多くの紙面でこの事件を報じている。科学のことについては全く無知な私には、詳しい解説を読んでも、今までのノーベル賞の医学生理学、物理学、科学の三分野での受賞者が総勢五七八人。そのうち、日本人受賞者が二十人で、国別では、米、英、独、仏に次いで五位であることのほかは、さっぱり理解できない。
そんな私が興味を惹かれたのは「泥にまみれる仕事」と題して、大村先生の足取りを追った次の記事である。

山梨甲府盆地の自然豊かな環境で育った。学生時代は勉学よりスポーツに熱中し、距離スキーで国体にも出場。東京都立墨田工業高校の定時制の教師として社会人のスタートを切ったが、ある日、試験用紙を配る際に、生徒の指先に昼間働く町工場で付いた油がこびりついているのを見て胸を打たれた。「真剣に勉強したい。自分も学び直そう」

東京理科大学大学院を経て、故郷の山梨大へ。ここでぶどう酒の研究に関わり、微生物の面白さに触れた。

29歳のときに北里研究所(東京都港区)に入所。誰よりも早い朝6時に出勤し、教授の講義時の黒板拭きと論文の清書に明け暮れた。
6年後に訪れた留学の機会が大きな転機になった。
五大学から招きがあり「直感」で最も給料の安かった米ウェスレーヤン大に客員教授として赴任。大物研究者と交流を深めるうち、自分で研究費を集め、社会に還元すると言うスケールの大きな米国流の研究スタイルを学んでいった。

2年後に帰国して北里研究所に研究室を持ったときのスタッフは、高卒と大卒が主体のわずか5人、全員、外出時にはいつも小さなポリ袋とスプーンを持参し、各地で土地を採取して持ち帰った。顕微鏡で微生物を探し、生産している化学物質を分離培養する。地道な作業を繰り返すなかで、人にも動物にも劇的に効く「エバーメクチン」を発見した。

1979年、牛に体重1キロあたり200マイクログラムを一度飲ませるだけで体内にいる5万匹もの寄生虫を100%駆除できるとの成果を学会に発表すると、会場は異様な興奮に包まれた。「なぜ1回の投与で効くのか?」。相次ぐ質問に、大村さんは「効くから1回なのだ」と答えた。

2004年、大村さんは初めてアフリカのガーナを訪れた。過去に感染症のオンコセルカ症が流行した地域では、安全地帯を求めて、捨てられた集落の跡がいくつもあった。集団投与を終えた集落の学校に立ち寄ると、好奇心に満ちた目で子供たちが待っていた。

簡単な英語で自己紹介したが「ジャパン」にも「トーキョー」にも反応は無い。「メクチザン(イベルメクチンの商品名)を知っていますか」と問いかけると、歓声が上がった。案内役が「この先生はメクチザンを作った人です」と紹介すると、子供たちが駆け寄ってきた。「自分の研究が役に立った」と初めて実感できたと言う。

薬の売り上げによる特許収入を、大村さんはさらなる研究や医療の発展に注ぎ、埼玉県内に新病院も立てた。
「研究を経営する」と称し、資金難に苦しむ北里研究所の経営改革にも尽力した。大村研究所の成果をまとめた黄色い表紙の冊子は「イエローブック」と呼ばれ、世界の研究者の参考書になっている。タイトルは「微生物からのすばらしい贈り物」。7月に刊行された第5版には53種の微生物、480種以上の化合物が紹介され、大村さんは「新発見した科学物質の頭文字が、A~Zまで揃っているのは「うちだけ」と笑顔を見せる。

「僕は役に立つ物質を作るんじゃなく、見つけているだけ。だから、微生物へのリスペクト(敬意)を忘れない」。数々の学術賞を受け取るたび、大村さんが口にする言葉だ。

こんな素晴らしい先生がおられる事は、日本の誇りであり、未来永劫を忘れてはならない。子や孫たちに伝えるべく、全文転記した。

なお他の記事では、先生は農家の長男で、高校三年の半ばまで、高校卒業したら家業を継ぐつもりであったが、お父さんが好きなら大学へ行ったらと言われたから進学を思い立ったとも書かれている。また、先生はお祖母さんから「世の中の役に立つ人になれ」と繰り返し諭されていたとも記されていた。

定時制高校の教え子の姿に感動し、一念発起すると言う先生のお人柄は、そうした立派な家庭の中で育てられたものに違いない。

一方、毎日新聞の社説では、最近の日本の研究開発では成果主義重視の傾向があり、短期間で成果の出る研究が求められ、地道で独創性のある研究がしづらい環境にあるとも述べられている。財政逼迫の事情が要因と言うことだろうが、国の将来を預かる政治家諸侯は自らの歳費を削ってでもこの危機を乗り切って欲しいものである。

ここまで書いたところに、東大宇宙線研究所長の梶田隆章氏のノーベル物理学賞受賞を伝えるテレビニュースが飛び込んできた。こちらは宇宙線に含まれるニュートリノに関する画期的発見によるものと言う。科学音痴の私を含め、ほとんどの国民は何か分からぬまま、お祭り騒ぎをすることになろう。
二日続きの日本の学問的祝賀は嬉しい限りである

(平成二十七年十月六日)

2016年2月12日

所長の佐藤です。

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