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「放射能被曝のリスク」

隔月刊誌「歴史通」の九月号に、元東京大学特認教授諸葛宗男氏が「放射線リスク 流された四つの嘘を正す」と題する論文を書いておられる。初めて教えられることばかりであったが、その冒頭にある「勘違い情報」には、科学技術の世界でもこんなことがあるのかと驚いた。子や孫達の為に書き留める。

福島第一原発の事故が起きて以来、放射線被曝のリスクに関する情報が錯綜しています。その原因の一つが「勘違い情報」に基づいてリスクを評価していることです。
放射線被曝のリスクを交通事故死のリスクと比較して説明する専門家を良く目にします。
彼らが言うには「交通事故で亡くなる人は10万人あたり年間0.006%」である。一方国際放射線防護委員会(ICPR)が示した基準では「100ミリシーベルトの放射線被爆によるガンによる生涯致死量は0.5%」である。

だから前者と後者を比べて、放射線のリスクは交通事故より約100倍も高いと結論づけているのです。

ところが、よく読めばわかりますが、前者は「年間」、後者は「生涯」のリスクを表しています。期間が揃っていないのです。医学の研究から、年間致死量は生涯致死量のおよそ100分の1だとわかっていますから、後者を年間リスクに治すために100で割ってやると「0.005%」となります。実は100ミリシーベルトの被曝のリスクは交通事故死とほぼ同等なのです。

学者ですらこの間違いに気づかず、鵜呑みにしている人がいました。とある東大の先生も、この誤ったリスク評価をテレビで発言していました。
その方には即日連絡をとって指摘をして差し上げ、納得していただきましたが、間違いに気づいてない学者は、まだ山ほどいます。

個々に誤りを指摘するのは限界がありますから、東京大学の学内広報誌を通じて、少なくとも学内では正しい情報を共有すべきだと提案しました。ところが「東大の先生が100倍もリスクを間違っていたなんてことがわかったら大騒ぎになる。炎上するからやめてくれ」との声が出て実現しませんでした。

「ならばもっと広範囲な読者に訴えよう」と学内誌の編集委員から言われ「サイエンスポータル」と言う科学技術振興機構が運営しているインターネットの情報提供サイトに、このリスクの間違いに関する論文を載せることにしました。

それから二年経ちますが、全く炎上しませんでした。それどころか様々な方から「ありがたく活用させてもらっている」との連絡を頂戴しました。抗議のメールや手紙は一つも来ませんでした。きちんと科学的根拠を示して説明すれば、炎上などしないのです。

私が子供の頃の生活環境の放射線量は今よりずっと高かったのです。何故かと言えばアメリカや旧ソ連が大気圏で頻繁に原水爆実験をやっていたからです。このことは気象庁の観測記録を見れば一目瞭然です。1960年は現在の一万倍も多かったのです。このため環境の放射線量も高かったのです。

1986年のチェルノブイリの事故が起こった直後も短期間でしたが同程度に高くなりました。この気象の観測記録は気象庁のホームページに掲載されています。それを私がテレビで公開したところ、大きな反響がありました。同じ番組に出演していた福島瑞穂氏から「あなたは原水爆を認めるのですか」とトンチンカンな質問を受けましたが。「生活環境の放射線量が非常に高かった、という厳然たる事実のことを話しています」とお答えして納得していただきました。

私たちの世代は小学生、中学生時代に高い放射線の中で何も気にせず、田んぼで泥まみれになり、グランドを走り回りましたが、今でも元気にしています。20ミリシーベルトの被曝を恐れて校庭での運動を制限し、運動不足のため、体力テストの成績が、全国の最下位に落ち込んだ福島県の小学生が気の毒でなりません。(以下略)

今まで考えてもみなかったが、これを読んで思い当たること、考えさせられる事を記してみる。

① 私は生来病弱で子供の時から大人になっても幾度も肺結核を患い、その度に何度もレントゲン検査を受けている。記録していないから正確なことはわからないが、百回、いや二百回は下るまい。また腎臓結石や鼠蹊部ヘルニアを幾度も患い、その度に下腹部もレントゲン検査をされている。それでもガンに罹ることなく、九十三歳の今日まで生き延びている。

② 諸葛先生の説に従えば、東日本大震災の津波被害によって家屋を失った人々は別として、放射能被害を恐れて他の地域に移住している人たちは、そのために余分な出費と精神的負担を余儀なくされていることになるが、これは全く無意味な杞憂と言うことではないか。
福島県は早急に諸葛先生を招聘し、先生に放射能被害の安全を確認してもらい、避難民を帰還させるべきものと思われる。避難民になにがしかの補助金も支給されているようだから、そのための臨時出費も、しなくて済むことになる。よもや、この不労所得を失うことを忌避しているわけではあるまい。

③ 東大教授と言われる方でも間違われるのだから、我々一般庶民が、こうした尤もらしい風説に誘導されるのは無理もない。とすれば、これだけでなく、我々が常識としていることの中にも、誤ったものが少なからずあるのではと思う。

④ ではどうしてこのような風説が生じるのだろう。中には好奇心旺盛な人の憶測によるものもあるかもしれない。しかし、何といっても最大の犯人は、何か事あるごとに騒ぎ立てるマスコミと、その度にマスコミが引っ張り出す尤もらしい知識人と言われる連中ではないか。

⑤ マスコミは事実を伝えるのが使命であるが、事実を誤りなく伝えるのは地味な仕事である。だから他紙を出し抜いて人目を惹くには、殊更に騒ぎ立てることになるのだろうが、その騒ぎ立てが、国や自治体、地域社会、さらには住民にまで不要な経済的負担を強いたり、人々の不安を掻き立てたりしていることの責任は重い。

こうした時の経済負担は、騒ぎ立てたマスコミではなく、無関係な国民の税金が浪費されることになる。マスコミはそのことを自覚し、自らの行動を自制してもらわなければならない。

⑥ こうしたデマは今後も、限りなく作られるだろうが、それに騙されないよう気をつけなければなるまい。
しかし、多くの場合、素人にはその真偽を見分けることは難しい。だから諸葛先生のような専門家がその都度発言されて、我々を啓蒙してもらいたいものである。

(平成二十七年八月二十五日)

2016年1月28日

所長の佐藤です。

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